家計の食料需要における世代別世帯規模効果の計測

摘要

日本人の食生活を見通す上で2つの重要な指標があ る.それは家計の世帯規模と世代別の嗜好であり，因 果関係については草^ (2011)などで説明した.家計は消費主体であると同時に生産主体でもあり， 家事サービスや公共財を生産しているが，家事サービスの生産には世帯規模の経済が発現している（註1). すなわち，家事の生産技術には「小家族ほど1人当た りの手間がかかる」という特徴があり，家族の人数が 減少すると1人当たりの生産効率が低下する.