稲の直播栽培を考える

摘要

筆者は長い間農業技術に関わる研究者として過ごして来たが，残念ながらこの間に一度も稲の育種，栽培について専門的に研究したことがない。 その意味では稲には全くの素人である。 しかし研究管理官を命ぜられてから農研センター所長を辞するまで約10年間，この間は任務上常に，稲に関する技術上の問題すべてを所掌範囲として勤務して来た。したがって稲に関する諸問題について，少なくとも人並みには経験者でなければならないのだと自覚している。 その上いまの農業技術協会々長の立場からしても，また櫛渕さhが突然亡くなられたあとピンチヒッターとして命ぜられた全国直播稲作推進会議会長の立場からしても，稲作の技術問題わけても直播稲作の問題については，積極的に関わりを持ち，その発展に尽力していかなければならないと考えている。