日本赤米再考

摘要

最近の赤米ブームのためか，私の住む吉備路にも時折赤米や紫米を栽培している稲田を見かける。 かつて，日本の政府と農民が白米に赤米が混人するのを防止するために長い年月と多くの努力を払った史実を本で読hだことがあり，ふとそのことを思い出した。 赤米については嵐嘉一博土の名著「日本赤米考」（1974）がある。 当時，各地に残る赤米を積極的に調査すると共に，関係する多くの文献を集めて分かりやすく解説した貴重な図書で，著者の熱意と努力に敬服する。そして，赤米とは「玄米の種皮の部分に赤色系色素を含hだ米」と定義している。