種苗法に登録された稲品種の育種主体

摘要

種苗法に稲の品種が初めて登録された1981年から30年が経過し，これまでの登録総数は 640品種となった。用途'特性によって分けた登 録品種を，独立行政法人，指定試験地，地方自治 体，企業.団体，個人，大学の育種主体からみる と，過去30年間の稲育種の姿が浮かび上がつてくる。1978年に創設された種苗法に稲の品種が初めて 登録されたのは1981年であり，それから30年が経 過し，登録総数は640品種となった。農林水産省 の品種登録ホームページから，品種名，登録年， 登録者，育成者，特性概要，育成経過概要を得 て，関係資料を参照し並べ替えると，過去30年間 の稲育種の姿がみえてくる。新形質米や飼料用 稲，観賞用稲の品種が近年増加してきた経緯につ いては，本誌65卷4， 5月号（合併号）で紹介し た。ここでは，登録品種を育種主体の側面から考 察する。