6次鹿業による農業成長産業化は可能か

摘要

政府は、「攻めの農林水産業」三つの戦略方向のなかで、2020年6次産業の市場規模2兆円という成果目標を掲げている。改めて6次化の必要性に立ち返り、わが国の国際競争力、農地の主産地形成との関係と絡めて、6次化のとりくみにおける課題を検討する。政府は、「攻めの農林水産業」三つの戦略の方向、すなわち①需要のフロンティアの拡大②生産から消費までのバリュ—チヱ一ンの拡大③生産現場の強化を第2回産業競争力会議で提示している。この中の、②生産から消費までのバリューチェ—ンの拡大において、現在の6次産業の市場規模1兆円を2020年に10兆円に拡大するという成果目標を掲げている。そのために、農林漁業成長産業化ファンドの本格展開をはじめとして、医食農連携など多様な業種との連携強化、「強み」のある農林水産物づくり、再生可能エネルギーの活用にとりくむことを掲げている。