黒海沿岸地域での麦類大減産と国際市場への影

摘要

8月5日にロシアのプーチン首相が口シァ産穀物の輸出禁止令を発動したために、、シカゴの小麦相場は20 0 00年8月以来の高値8ドル目前に買い進まれた。新榖の作柄懸念が出やすいこの時期に穀物相場が高騰しても別に不思議ではないが、今回はアメリカ中西部の天候不順に起因したものではなく、ューラシァ大陸の西側、とくに旧ソ連邦諸国での大旱魃が発端になったことが特色である。本来であれば、7月の天気で作られるトウモロコシについで8月の天気で作られる大豆と、コーンベルトでの高温乾燥を材料に天候相場が展開されるところが、需給バランスにもつとも余裕のあるはずの小麦が、6月上旬の年初来安値425、 50はンから8月5日にはおか月ぶりの古问値785 、75ぉはンにと、g%もの価格高騰を見せたことで、需給の先行きに警戒感が高まった。「一割二割は世の変動、三割四割以上は人の変動」という相場の格言があるが、価格が大きく変動するのはファンダメンタルズを見守る市場心理が大きく変化したことを意味するので、とくに警戒が必要という忠告と理解されている。