耕作放棄地の解消と未然防止は可能か

摘要

いま農村では，さまざまな耕作放棄地の解消と発 生防止とに向けた取り組みが全国各地で実施されている.2005年の改正農業経営基盤強化促進法では， 多くの新たな規定が盛り込まれた重要なことは， 遊休農地および遊休化する恐れのある農地の所在 とその要活用農地とを，市町村による基本構想に掲 げるべきとした項目である.遊休農地をリストアツ プし，それを要活用農地とそれ以外の農地とに振り 分けを明示した.この改正法では，農地が著しく周 辺に支障を生み出していると農業委員会が判断し た場合，「特定遊休農地」とし，その農地の利用計 画を巿町村長への提出の義務づけを可能とする規 定が盛り込まれている.つまり，地権者に対する規 制有効利用に向けた協力義務が盛り込まれたの である.しかしながら，今日まで発動事例はほとh どみられていない.