耕作放棄地の実態と解消への取り組み －耕作放棄地全体調査と耕作放棄地発生防止、解消活動表彰事業－

摘要

世界の食料需給がひっ迫の度合いを増すなかで、わが国の食料自給率はカロリーベースで41％と、依然、主要先進国中最低の水準となっており、今後、国民に対して食料を安定的に供給するためには貴重な限りある農地を確保し、有効に活用することが最大の課題となっている。　とりわけ、2005年農林業センサスでは38.6万haと埼玉県の面積に匹敵する耕作放棄地があり、今後その発生防止と解消に向けた取り組みはますます重要となっており、′農林水産省が平成20年5月に決定した「21世紀新農政2008」においても、「平成23年度を目途に農業上重要な地域である農用地区域を中心に耕作放棄地の解消をめざす」ことが明記されている（図＝）。