ブーム後のシークヮーサ一生産および商品展開のデザイン

摘要

近年，主力の100%ジュースをはじめとしたシ一 クヮーサ一利用製品の販売の伸び悩みと加工(搾汁）用果実の価格低下が顕著になってきた.JAおきな わの2009年産の加工用価格は最高値であつた2005 年産の1/4程度まで下落した.ブームであったそれ までの価格が異常であったともいえるが，シ一 クヮ一サー生産および商品展開は，ブーム後の持続 的生産と安定した市場置の確保（定番化）を目指 す新しいフェーズに入つだといえよう. シークヮ―サ—は沖緝特産の小果（20-25g) 香酸柑橘で，特徴的な強い香りと酸味を持つ主 に沖繩本島北部地域（「やhばる」と呼ばれる.以下，北部地域）の傾斜地等に自生していた.加工用としての経済栽培は1964年頃に大宜味村で開始され， パインァップル工場の空き期間を利用して搾汁、製 品化されたが，復帰後は本土から果汁飲料が入荷し 競合が激しくなつてきたこと等から，1980年頃か ら過剰在庫となってきた.この影響で,加工用価格 が低迷し樹園地の放任化が進hだ.しかし，中村学 園大学や果樹研究所等の研究によって，1998- 2000年に，シ一クヮ一サ一は血糖値抑制および血 圧上昇抑制等の作用を持つノビレチンやタンゲレチ ンの機能性成分に富むことが明らかにされ，それが 2000年にマスコミ報道されると，注目され始めブー ムとなった.