不耕作農地解消への取り組みの現状と課題

摘要

2000年農業センサスによると全国の耕作放棄地面積は21万haで，5年前に比べて4万8千ha増加し，これに不作付け地を加えたいわゆる不耕作農地は48万8千haにも上る。 近年のこうした増加傾向に対し，全国農業会議所などによって不耕作農地の解消を目的とした様々な取り組みが行われつつあるが，不耕作農地の活用事例を検討した研究は（財）農村開発企画委員会等が行った他には十分に行われていないのが現状である。 したがってこれまでに取り組まれている全国の不耕作農地活用事例を整理し，その現状や問題点についての共通項を明らかにすることは今後不耕作農地の解消を検討する地区において参考になると考えられる。