薬理学トピックス（184)

摘要

米国、ピッツバーグ大学Prof. R. Relyea研究室によると， 農薬が使われている場所の近くに棲む蛙は農薬に対して抵 抗カをもっという。同研究室からのEvolutionary Applications 誌*の論文には，農薬に曝露される環境と曝露のない 環境から集めたァメリ力ァカガエルから孵化したオタマ ジャクシに，クロルピリフォスを曝露した試験のことが書 かれている。前者のオタマジャクシは農薬に強い抵抗性を もっていたという。また.農薬曝露の可能性がある15力所 に棲む蛙を集めて孵化したオタマジャクシにクロルピリ フォス，力ルバリル，マラチオンを曝露して感受性を調べ たところ.これらの農薬のひとつに抵抗性をもつオタマ ジャクシは，他の農薬に対しても抵抗性を（交差耐性）を示 した。詳細はEnviron Toxicol Chem にあるが,この論 文で著者らは.農作物生産者は毎年のように農薬を変える が，蛙はこうした順応能力でサバイバルしているのだろうと考察している。