実験感染させた雌鶏の環境から静電気集塵装置で集めた空気中のSalmonella enteritidis検出用培地の評価

摘要

コマーシヤル産卵鶏飼育環境からのS．enteritidisの検出は，感染鶏群による汚染卵の産出を減少させるために重要である。 今回の研究では，安価な携帯用の静電気発生装置が，実験感染した産卵鶏の飼育環境におけるS．enteritidisの検出に使われた。産卵鶏にファージ型13aのS．enteritidis潤株を経口的に接種し，おのおののケージに入れた後，6種類の培地（ブリリアントグリーン寒天培地，改良リジン鉄培地，半流動性Rappapor-Vassiliadis寒天培地，Rambach寒天培地，XLD寒天培地，XLT4寒天培地）のシヤーレ上に静電気発生装置で週3回空気中のサンプルを集めた。 諝荬违单螗抓辚螗哎伐悌`レは37°Cで培養され，典型的なS．enteritidisコロニーを肉眼的に調べ，その後確認のための増菌培養を行った。 空気サンプル（6培地を使用して集められたもの）は，壕種後3週間S．enteritidis陽性であった。 空気をサンプリングしたシヤーレ上の典型的なS．enteritidisコロニーの肉眼的な判定は，増菌培養の結果と一致しないので，増菌後の結果をサンプリングの方法と比較した。 ブリリアントグリーン寒天培地を使用した空気中サンプリングの陽性頻度（全体の66．7％）は，ほかの培地を使用して得られた結果よりも高かった。 いくつかの培地の観み合わせ（ブリリアントグリーン寒天培地，リジン鉄培地，XLT4寒天培地）は，3週間にわたるサンプリングで全体の83．3％において空気由来S．enteritidisの検出が認められた。 適切な培地を使用すれば，空気由来S．enteritidisの静電気発生装置による採取は，産卵鶏環境においてこの病原体を検出するこれまでの方法に代わって感度のよい別の方法を碇供できる。