オーディエンス参加型エコーセミ一(診断技術をステップアップ！）の概要

摘要

阿布：近年エコーの普及に伴い，各診療所で行われる繁殖検診 においても.エコーを用いるのが当たり前の時代になった。当院でも，8年前よりエコーを導入し，今では欠かせない 診療道具のひとつである。しかし，当院院長の石井が私た ち勤務医に指導する際，常々言っているのは「最も大切な のは"まず触診ありき"」ということである。当院では，触 診である程度のレベルに行くまではエコーはお預け状態で ある。触診の練習は，非妊娠子宮での子宮反転や羊膜嚢に 見立てたビー玉を軍手に入れての手先の感触の練習からス 夕一トし，最終的に70日齢頃までの妊娠子宮の反転と45 日齢頃の羊膜嚢触診ができるようになった時点でエコーを 使っての診断がようやく解禁される。石井自身，エコーを 導入するまでの15年問は，触診による直検のみで繁殖検診 を行っていたため，エコーによって診断技術が向上する部 分があるものの，エコーだけに頼ると見逃してしまう部分 があり，いかに触診が重要であるかということを身に染み て感じているようである。