スギ，ヒノキの雄花着花性

摘要

スギ花粉症が発見されて以来40年，ヒノキ花粉症が発見されて以来20年以上が経つが，今春のような雄花大豊作年においてはテレビや新聞の大きな話題となっており，スギ，ヒノキ花粉症は依然として国民にとって大問題である。 千葉県では1991年から花粉症対策に取り組み，次代検定林及び採種園で雄花着花性の調査を行った結果からスギ，ヒノキにおけるその遺伝的変動を把握した。特にスギについては，低雄花着花性（以下，低花粉性）による集団選抜を実施し，全国に先駆け種苗供給を始めている。 ここでは，解明してきたスギ，ヒノキの雄花着花性と植栽されている低花粉性スギの実際の着花状況について紹介する。