有機性廃棄物のリサイクル普及効果分析: ランダム化対照試行を用いたバイオマス循環システム支援方策の政策的含意

摘要

EUにおける廃棄物は，年間13億トン，一人当たり 換算およそ3.5トンに達し（佐々木，2004),廃棄物 処理の主流である埋立方式が限界に達していることを 受け，EUは，生分解可能な都市廃棄物の埋立量を漸 次削減することを定めた廃棄物の埋立に関する理事会 指令(Council Directive 1999/31/EC, 26 April 1999) を発令した（岡久，2004).これに伴い，英国は2006 年に，1995年の有機性廃棄物発生量の基準に対し，埋 立処理される有機性廃棄物量を2013年までに1995年 の50%, 2020年までに35%にすることと定めた（Defra, 2007).この規制に対し，2010年には2013年目標を達 成し，2011年には2020年目標も達成した.