分娩後のボJレスタイン種乳牛における 生理的血乳症の特徴と 卜ラネキサム酸製剤の投与効果

摘要

管内のホルスタイン種乳牛飼養4農場において，分娩後に発生する生理的血乳症の特徴と，トラネ キサム酸製剤の投与効果を検討した。分娩後10日目までの乳汁を正常乳群と血乳症群に分け，産次数 および農場ごとの血乳症発生率，分娩間隔，乳房炎原因菌の検出率，臨床型乳房炎および周産期疾病 の発生率，さらにトラネキサム酸製剤投与の有無による血乳症持続日数を調査した。その結果，分娩 後の生理的血乳症は，初産牛より2産以上の牛で有意(p<0.05)に多く発生し，分娩間隔も正常乳群に 比べて有意(P く 0.05)に長かった。トラネキサム酸製剤投与の有無による血乳症持続日数には，有意差 が認められなかった。