フィールドデータに即応した損防メニューと多発疾病へのアプローチ

摘要

01年～04年に実施した各損防メニューを畜種ごとに検証した。 乳牛は運動器病対策にゴムチップマット設置を指導し，年間同病死廃数が前年の55頭から15頭に減少した（p＜0．001）。 また，飲用水の不備を指導改善した農場では6戸中5戸で乳量が増加し，病傷件数も3戸で減少した（P＜0．01～0．05）。 肥育牛は導入時IBRV，PI－3VおよびBRSVの抗体価が低倍率の個体が多く，呼吸器病予防にRSワクチン追加接種が有効であった。さらに，他肉牛新生児の下痢症予防には，ウイルス感染を標的にした下痢5種混合不活化ワクチンの投与が有効であった。以上の結果，発症要因の正確な分析とメニュー選択が重要と考えられた。