椎体農窵ヽらClostridium sordel/ily 分離された起立不能の ホルスタイン種子牛の一症例

摘要

2力月齢のホルスタィン種子牛が，徐々に自力歩行困難となり，最終的に後肢麻痺を呈し起立不能 となった。X線検査では後肢に異常を認めず，神経学的検査では第6腰椎-第1仙椎における脊髄神 経障害が疑われた。また.CT撮影検査では第3胸椎椎体に骨融解像および膿瘍形成が認められた。 病理解剖の結果，第3胸椎部と肺に膿瘍が認められ，胸椎部の膿瘍は椎間腔に迫り出し脊髄を圧迫し ていた。胸椎部膿瘍からCかsfr/tftm sorゴeゾゾゾが分離された。本菌による椎体膿瘍の報告はなく，侵入 経路の特定はできなかつたが，血行性に胸椎に移行して膿瘍を形成，脊髄を圧迫したと推察された。