果樹の土壌料研究の最新事情

摘要

果樹の土壌、肥料研究を行う方向性としては土壌物理性の改善と施肥の効率化、見直しが主要なも のとして挙げられる。樹園地では運搬車ゃスピードスプレーヤー、草刈り 機の走行など、栽培管理に必要な車両が入ることに よって地表面が踏み固められ、土壌が硬くなりやすい のに対し、定期的な地表面の耕うhが行われずに土壌 物理性の悪化が懸念される。その改善には有機物の投 入や深耕などが必要であるが、果樹農家の高齢化によ り重労働をともなう機械による土壌物理性の改善が敬 遠され、硬くて果樹根が伸長できない、あるいは根が 正常に機能できない状態になっている園地が増加して いると考えられる。土壌物理性の悪化の中には土壌硬 度の増加（土が固い)、通気性不良、透水性不良などが あり、果樹生産においてさまざまな問題を引き起こし ていることが近年新たに明らかになりつつある。その いくつかの事例を紹介する。