ナシ輪紋病の枝病斑からの距離が果実腐敗の発生に及ぼす影響

摘要

ナシ輪紋病（病原菌：Botryosphaeria berengeriana de Notaris f. sp. piricola (Nose) Koganezawa et Sakuma）は枝幹，果実，葉に病徴を示し，病斑部には通常は柄子殻を，稀に子のう殻を生ずることが知られている。 ⊥ǔ￥畏莱驅g施しているナシ樹では，葉病斑を形成することは極めて稀であり.果実への伝染源として最も重要なのは枝病斑である。加藤は，本病の枝病斑からの距離が胞子数と新梢の発病に及ぼす影響について，伝染源から10mまでの距離では胞子の飛散が認められ.胞子数は5mで多く，10mで半減しており，距離別にに植した苗木での枝病斑の発生も.胞子採集結果とほぼ同じ傾向を示していることを報告している。