牛のヨーネ病検査における抗J/ycoftacterfMm 抗体を 用いた免疫組織化学染色の有用性について

摘要

牛のヨーネ病の病理組織検査は、腸管ゃリンパ節でZiehl-Neelsen抗酸菌染色にて菌体検出を行うことが一般 的である力、組織中の抗酸菌が少量であると検出感度が低い。そこで、より感度の高い検査として報告されて いる沆Mycobacterium bovis (牛型結核菌）抗体を用いた免疫組織化学染色と抗酸菌染色の染色性について比較 した。リアルタイムPCR (qPCR)でヨーネ菌DNAが検出された力、抗酸菌染色で陰性と判定した検体であつ ても、免疫組織化学染色は陽性反応を示したため、免疫組織化学染色は抗酸菌染色より高感度と考えられた。また、ヨーネ菌分布の少ない組織と考えられる乳腺組織を使用し、qPCRによりヨーネ菌DNAが検出され、 ョ一ネ菌分離陽性となつた乳腺組織を用いて、抗酸菌染色と免疫組織化学染色を実施した結果、免疫組織化学 染色でのみ陽性反応がみられた。以上より、杭Mycobacterium 60ぬ抗体を用いた免疫組織化学染色は抗酸菌染色よりも感度が高い検査手法で あり、特にョーネ菌が少ない組織での菌分布を示す上で有用な検査方法と考えられた。