緑茶カテキンはラミニンレセプター（67しR）を介してがh細胞の増殖を抑制する

摘要

茶(Camellia sinensis)はツバキ科に属する多年生の常緑樹であり，世界中で最も愛用されている嗜好飲料である．その茶菓中にはタンパク質や食物繊維などの不溶性成分が多く含まれているが，その他にも苦味の素であるカフェイン，渋味の素であるカテキン類，旨味の素であるテアニン等のアミノ酸やどタミン類，フラボノイド，微量金属類，サポニンなどが含まれている．なかでも数多くの生理作用が報告されているのがカテキン類である．カテキンの生理作用として，抗酸化作用，抗がh作用，抗アレルギー作用，血圧上昇抑制作用，動脈硬化抑制作用，脂質代謝改善作用などが報告されており，お茶による生活習慣病の予防効果に期待が寄せられている．緑茶葉には乾燥重量で約10、20％のカテキン類が含まれているが，その約半量を占めるのがエビガロカテキンガレート（EGCG）であり，他のカテキン類と比較して強い生理活性を有していることが明らかとなっている．また，EGCGは茶以外の植物には見いだされていないことや，ウ一口ン茶や紅茶にはほとhど含まれていないことから緑茶を特徴的づける成分といえる．