GIS最新事情一米国の例

摘要

米国におけるGIS産業は，2003年で8％の成長率であり，2002年の2％と比べると飛躍的に発展していることがわかる。 Webサービスなどの技術的な変化が運用段階に入ったこともその要因の一つである。 図1にも示したように米国のダラテク社のGIS産業市場調査によると，2003年度の米国のGIS収益は17億5，000万ドルに達するといわれ，ソフトウェア開発が67％，GISサービスが24％，GISデータが4％である。 GISWebサービスが本格化するとその割合が逆転することは間違いない。 米国の民間の標準化団体であり，ISO／TC211のリエゾン団体でもあるOGC（Open GISConsortium）が，2004年3月8E）から12日にOGCWebサービス標準2版（OWS-2）によるGISWebサービスの試行実験に成功したと3月19日に報道した。これは，GISサービスが，Webサービスの一つとしてe－ビジネスで一般的に利用される時代に入ったことを意味している。 2003年12月の「コンピューターワールド」でもGIS Webサービスが紹介され，企業のマーケテイングや立地戦略などでGISを業務に取り込む企業が増大すると予測している。 GISのソフトや地図データを購入しなくても顧客名簿の住所表記があれば，自動的に地図上にマッピングしてくれるジオコーディングサービスは，その中でももっとも利用されるGISWebサービスの一つであろう。