秋田県におけるァカスジカスミカメの発生状況と防除対策 一水田内に発生する雑草種に応じた防除について一

摘要

斑点米カメムシ類は，秋田県における水稲の重要害虫である。2013年には斑点米カメムシ類の 発生量が平年に比べて多く，被害軽減のため適切 な防除対策を行うよう2013年8月8日付で農作 物病害虫発生予察情報「警報」が発表されている。 本種の加害により斑点米が多発すると米の品質 検査において落等し，農家は経済的に大きな損害 を受ける。斑点米は，玄米の品質検査基準の中で 着色粒に分類され，一等米の着色粒の混入最高限 度が0.1%であり比較的検査基準が厳しい。その ため，斑点米カメムシ類による着色粒を少なくす るためには，発生生態に基づいた効率的な防除対 策を講ずる必要がある。1.秋田県における斑点米カメムシ類の発生状況(1)主要加害種近年，水田内で確認される斑点米カメムシ類は， ァカスジカスミカメ St6notus rubrovittatus (以 下，ァカスジと略す）が多く，本種が主要加害種 と考えられている。一方，数年前までに多く確認 され，1999年には著しい斑点米被害を引き起こ したァカヒゲホソミドリカスミカメ Trigcmotylm caelestialium (以下，ァカヒゲと略す）の発生量 は全県的に減少傾向にあり，主要加害種が変化し ている。