イネ種間雑種胚乳におけるインプリントーム解析

摘要

種間交雑では、多くの場合、胚乳の発生異 常が生じ、顕著な種の障壁となっている。 我々は、胚乳における生殖的隔離機構を明ら かにし、その知見を分子育種に導入する目的 で，イネをモデルとして取り上げている。これまでに、栽培イネのOぴsativaと野生ィ ネO. longistaminataとの種間交雑で生じる胚 乳発生の異常は、母親に用いるひの倍 数性を上昇させることで、正常化できること を明らかにしてきた。加えて、胚乳発生の異 常と特定のインプリント遺伝子の発現パター ンに相関のあることを見出している (Tonosakietal.201S)6そこで、種間交雑で生 じる胚乳発生の異常と、インプリント遺伝子 の関連性を明らかにするため、種間交雑から 得られる雑種胚乳のインプリント一ム解析を 行った。