30年を隔てた北海道の新旧ィネ品種間の交雑後代で見いだされる食味と品質ならびに 収量関連形質のQTLの特定

摘要

30年前に北海道の在来種を遺伝資源 とした交配育種により育成された良食味品種 「ゆきひかり」と最近の極良食味品種「上育 462号」のもつ実用形質に関するQTLsの特 定を目的とした。【材料と方法】「ゆきひかり」と「上育462号」 を両親とした交雑F1を単粒系統法で世代を 進めたF9をDNAマーカーの解析に用いた。 F10とF11世代を2015年と2016年に札幌 (北大）と比布町（上川農試）の計4環境下で 栽培した。実用形質15種を調査した。DNA マーカーには、両親品種の全ゲノム塩基配列 情報（Takanoら2014)に基づき、InDelマー 力一167種、CAPSマーカー5種、dCAPS マーカー8種を作出した。DNAマーカーの 連鎖分析にはJoinMap version 4.1、各形質の QTL解析にはMapQTL version 6を用い、 5 %水準で有意なQTLを特定した。