代謝，栄養疾患としての高尿酸血症，痛風とプリンヌクレオチド／尿酸代謝

摘要

1996（平成8）年12月，厚生省（現，厚生労働省）では，加齢に着目した従来のいわゆる成人病の発症，治療，予防に生活習慣が深く関与していることから新たに「生活習慣病」という概念を導入した。これら非感染性の慢性疾患は，発症の誘因となる生活習慣をはじめとする危険因子に長期間暴露を受けて発症するので，疾病の発症予防には健康的な生活習慣形成による「一次予防」が以前に増して重視されるようになったわけだが，この生活習慣病には，肥満症，2型糖尿病，高脂血症，高血圧症，動脈硬化，狭心症，心筋梗塞，脳血管障害，歯周病などとともに高尿酸血症が挙げられている。