肉用牛に対する尿素処理デンプン粕サイレ回ジの利用

摘要

現在の牛肉生産、とりわけ肥育農場では濃厚飼料を大量に給与することによって生産性を維持している。 黒毛和種では、肥育期間に1頭あたり4，000～4，500kgの濃厚飼料を消費するが、その主原料である穀類は大部分を輸入に依存している。 肥育期間中の粗飼料摂取量は500～600kgであり、濃厚飼料の占める割合は非常に高い。 しかし日本の飼料自給率は、粗飼料でさえ76％、濃厚飼料ではわずか10％に満たないと推定されている。肉用牛における飼料自給率を向上させるためには、給与する粗飼料割合を高めるとともに、輸入に依存する濃厚飼料を可能な限り国産の飼料資源におき変えるしか方法はない。