キュウリ果実の硬さの評価法と高硬度キュウリの育種

摘要

かつて孜が国では‘四葉’、‘夏節成’などの品種は、果肉が硬く、高品質であるとして、生食や漬け物に用いられていた。 しかし、これら品種は果実外観が劣るほか、収量も少ないため、現在ではわずかに栽培されているにすぎない。 一方、果実外観や生産性を重視した育種が進められた結果、ブルームレスキュウリが流行したが、果皮が硬く、果肉が軟らかくなるとして、その果実品質は必ずしも消費者の支持を得ていない。 これまで、キュウリの品質に関する育種的研究としては、菅野ら（1978）が行った買入抵抗による硬度測定法が報告されてお古）、物性試験機により果皮側から買入した時の果肉部中間点の硬度を果肉硬度としている。 しかし、食感による果肉の硬度と一致しない部分があるため、その改良を目指した評価法を開発した。 また、その手法を用いて、育種素材を見出すとともに、高硬度系統の選抜を目指した。