フィターゼ添加飼料による豚の亜鉛排泄量削減の可能性

摘要

農業の持続的な発展を基本理念の柱の一つとした「食料、農業、農村基本法」が平成11年7月12日に可決され、今後、家畜排泄物等の有効利用による地力増進が積極的に推進されることとなる。 重金属の土壌汚染については「農用地における土壌中の重金属等の蓄積防止に係わる管理基準について」（昭和59年11月8日、環境庁水質保全局長）により、①土壌中の重金属等の蓄積防止に係わる管理指榛は、亜鉛の含有量とし、②管理基準値は土壌（乾土）1kgにつき120mgと定められている。 土壌への重金属の蓄積を考える場合、単にこの管理基準を守るという視点だけではなく、家畜排泄物から生産される堆肥を長期にわたり継続的に利用していけるように、土壌への重金属の蓄積を積極的に回避することが重要である。