めh羊及び山羊のとさつ時における伝達性海綿状脳症検査の強化について

摘要

スクレイピーは古くから知られている羊のプリオン病ですが、現在まで国内外において、この疾患は人のクロイツフェルトヤコブ病（CJD）と疫学的に関連性はないとされています。 欧州においては、スクレイピーの存在を確認するため、めh羊及び山羊を対象とした伝達性海綿状脳症（TSE）サーベイランスが平成10年から実施されており、平成15年1月からは18カ月齢以上について、TSE迅速検査法（牛海綿状脳症［BSE］検査に使用されているものと同じエライザ法）を用いたサーベイランスが導入されました。平成14年4月1日以降は、欧州におけるスクレイピーの汚染率を把握するため検査のレベルを上げ、14万頭以上の山羊がTSE迅速検査法を用いて検査された結果、134頭がTSE陽性となり、うち30検体がBSEとスクレイピーを区別するための分子生物学的検査に供されました。そのうち6検体は、BSEの可絶性があるとしてマウスバイオアツセイに供され、1例は本年1月に陽性であることが確認されました。 残りのうち2検体は陰性、3検体は検査の最終段階ですが陰性と予想されています。