道東根室地方での農家のチーズ作り

摘要

中標津町と別海町を含む根室地方の酪農は、全国一の経営規模と農家戸数を持ち、年間生乳生産量は七〇万上で、全道生産量の二〇％、全国の八％を占めている。 生乳の処理は、大手乳業三社の五工場で脱脂粉乳、バター、プロセス原料用チーズに加工されている。 また、本州への生乳移出も年間一〇万上に上る。 根室地方の農業開拓の歴史は冷害、区作との聞いであった。 年間平均気温五～六°C、農作物成育期間の積算気温は二〇〇〇～二二〇〇°Cで、冬期の積雪は少ないが土壌凍結がはなはだしい。 そのため、明治時代から馬鹿と酪農がはじめられたが、当時の午の飼育はどちらかといえば、肉生産を主としたものであった。 しかし、それは牛肉価格の暴落により衰退した。