飼料高騰時代を乗り切るために:個体間の飼料効率の違いを見つめる

摘要

飼料の効率を高める、つまり飼料の給与総 量あるいは一定給与総額に対する枝肉や牛乳 の生産比率を高める手段、手法として、例え ば肉用牛では肥育期間の短縮、代償性発育の 応用があり、乳牛では乾物摂取量を最大にし てキャッシュフロー （乳量）と生産費（維持量）の差を拡大するための飼料構造を選択する (搾ればもうかる）、あるいは、繁殖成績を良 くしてレベルの高い牛乳生産と子牛生産の生 涯回転率を高める（酪農は繁殖がよければ飼 料費が少々高くとももうかる）努力などである。 一方、このような手段、手法の評価は牛群を対照区と試験区の2つに分けて効率が測定 され、統計的な有意性の有無を基に行われる のが一般的である。そして、そのような試験 の結果が積み重ねられて現在までに多くの 「推奨されるべき飼料給与法」が提案されて きた。