水疱性類天疱瘡

摘要

高齢者の皮膚に大小の緊満性の水疱を生ずる (図1).周囲に痒みのある浮腫性紅斑を伴うこと が多い.口腔粘膜が侵されることは比較的少ない.病理組織検査では表皮下水疱を認め，水疱内や 真皮に好酸球浸潤を認める.免疫染色（蛍光抗体直接法）では表皮基底膜部にIgGと補体(C3)の沈 着を認める.血液検査では抗BP180抗体，抗BP230抗体 (ともにELISA法）が陽性となる.このうち抗 BP180抗体測定は健康保険の適用がある.末梢血好酸球増多を認める症例も多い.