犬の糖尿病の今-臨床獣医師が押さえておくべき項目-Canine Diabetes Mellitus Update: What we should know.

摘要

犬の糖尿病の病態は猫と異なり、人のI型に 酷似したタイプがほとhどである。つまり、自己免疫による滕臓/3細胞破壊がィンスリン分泌を低 下あるいは廃絶させた結果として発生する。従つ て、治療のメインとなるのはインスリンの補充で ある。滕臓からのインスリン分泌は食事による血 糖値の上昇ならびに食物が小腸を通過する際の刺 激によるインクレチン分泌が引き金となる力、空 腹時でも少量のインスリンが分泌されており、生 理的基礎濃度として血中に存在する。I型糖尿病 では、インスリンの絶対量が不足するため、.生理 的基礎濃度すら維持されていないことが多く、単 純に食後に外因性のィンスリンを補充したからと いって、正常な生理的状態に戻るわけではない。