力ルバぺネ厶耐性腸内細菌科(CRE)における 薬剤耐性機序の実態解明と耐性獲得機構の解明

摘要

力ルバぺネ厶耐性腸お細菌科(CRE)感染症は，感染症治療において極めて重要な 抗菌薬である力ルバぺネム系薬に耐性を示す腸内細菌科(肺炎桿菌や大腸菌など）に よる感染症であり，その致死率の高さと世界的規模で増加傾向にあることが問題視 されている。CREの多くはカルバぺネマーゼを産生することで耐性化するが検出方法もそれぞれ特有である。カルバぺネマ— ゼ産生菌の中には一部の力ルバぺネムに感性を示すものもあり，臨床現場で見逃さ れる危険がある。一方，カルバぺネマーゼ非産生菌の中からCREが分離されること もあり，注意が必要である。これらCREの特徴とその問題点を理解することは，感 染制御や適切な抗菌薬使用のためにも重要である。