早期の対応が必要な症候構音障害嚥下障害

摘要

構音障害は大きく麻痺性，小脳性，錐体外路 性に分類され，麻痺性はさらに下位運動ニュー口ンの障害による弛緩性(球麻痺）と上位運動二 ユーロンの障害である痙性(仮性球麻痺）に分け ることができる.球麻痺では鼻へ抜ける鼻声が 特徴で，語音明瞭度が低下し，ゆっくりとした 抑揚のない喋り方となる.仮性球麻痺でも語音 明瞭度が低下し，ゆっくりとした単調な喋り方 になるが，声量が乏しく，球麻痺のように鼻声 とはならない.小脳およびその周辺の病変では，協調運動障 害を特徴とする失調性構音障害が生じる.発語 のスピードが低下し，ゆっくりともつれたよう な喋り方(発語緩慢）となったり，文章全体が滑 らかに喋れず言葉が途切れ途切れになったりする（断綴性発語).