顔面神経麻痺における口周囲の静的再建症例の検討

摘要

【目的】自然回復が期待できず、リハビリテーションなど によっても十分な改善が期待できない顔面神経麻痺に対する 手術、特に鼻唇溝や口角周辺の再建においては、神経移植や 神経移行、遊離筋肉移植術や有茎筋肉移行術などの動的な方 法が第一選択として検討される。しかし、症例によっては、 筋膜移植などによる静的な手術がより効果的であったり、侵 襲の大きい筋肉移植術などの動的再建術が年齢や全身状態な どを考慮して行われなかったりする場合には、静的再建術が 選択される。