Jump graft型舌下神経一顔面神経縫合術における麻痺発症後の経過期間と手術成績に関する検討

摘要

多くの施設において顔面神経麻痺の動的再建の術式は、陳 旧例においては患側の表情筋を用いず、他に力源を求める方 法（血管柄付筋肉移植術、筋肉移行術など）が、麻痺発症後 早期例では患側の表情筋を用いる顔面交叉神経移植術（以下、CFNG)やinterpositional jump graft型舌下神経一顔面神経 端側縫合術（以下、JGHFN)などが行われている[1]。しか し、麻痺発症後早期例であるか麻痺発症長期経過例であるか の線引きは非常に難しい。今回我々は、笑いの再建を目的と して施行しているJGHFNの術後成績と、術前の麻痺期間について検討したため文献的考察を加えて報告する。