環境工学協働による地球環境対応型都市づくりに関する体系的研究その 22 東日本大震災後における神奈川県 2 地区を対象とした夏期の省エネ意識の経年変化

摘要

日本ではこれまで、一般家庭において省エネ家電への買い替えなどが進められてきた。しかし民生部門におけるCO_2排出量及びエネルギー消費量は依然として増加傾向にある。原田ら1)は、住民の環境問題に対する意識と行動に乖離が生じていることが原因の一つであると既往研究において報告している。そのような中、東日本大震災が発生したことに伴い計画停電が実施されるほどの電力不足が生じ、広告やCMなどでこれまでにないほど大々的に節電が呼び掛けられた。そのため節電や省エネルギーに対して消極的であった人を含め、多くの人々が節電を迫られ半ば強制的に節電せざるを得ない状況に陥ったと考えられる。そこで本研究ではアンケート調査を行い、特殊な状況下である東日本大震災後における一般住民の省エネルギーに対する意識やライフスタイル、快適性の変化及びその因果関係について分析・検討し、知見を得ることを目的とする。