当院の言語聴覚士に対するFaCE Scale使用調査

摘要

緒言:顔面神経麻痺は患者のQuality of Life (QOL)を大きく下げる。患者の顔面筋の動きは柳原法[1]やHouse-Brackmann法[2]、Sunnybrook法[3]などで評価を行うものの、実臨床の場では我々側から見た回復度は必ずしも満足度を含む患者のQOLと一致しない。そのため、顔面神経麻痺のような生命予後には寄与しないがQOLに影響を強く及ぼす疾患では、QOLアンケート調査は重要である。これまでに、FDI (Facial Disability Index)[4]や SF-36 (Short Form 36-Item Questionnaire) [5]、FaCE (Facial Climmetric Evaluation)[6]などの使用が報告されている。本邦では愛媛大学の飴矢先生が和訳された“FaCE Scale日本語版”[7]がよく用いられており、本施設でも導入?利用している。患者からみたFaCE Scaleの報告は本学会を中心に多々あるが、医療者側から見たFaCE Scaleの報告は見当たらない。そこで、当院でリハビリテーションを行う言語聴覚士に対してFaCE Scale日本語版を用いる上でのアンケート調査を行った。