ミルウォーキー川流域（アメリカ）における水域ネットワーク再生事業の紹介：Ozaukee Fish Passage Program

摘要

水域の連結性は，河川生態系の生物多様性を支える重要な要素の一つである．しかしながら，近年加速する治水·利水を目的とした人為的改変は世界的に水城の連結性を低下させつつある（Galat et al．1998；Nilsson et al．2005）．こうした現状の中，自然再生事業において特に注目されてきたのが，上流から下流の流程に沿った水域のつながりを指す「縦断的な連結性：Longitudinal Connectivity」と定期的な河川洪水が維持する河川-氾濫原間のつながりを指す「横断的な連結性：Lateral Connectivity」である（Lake et al．2007）．