フランスの電気通信

摘要

フランスの電気通信市場はドイツ·英国に次いで欧州第3位の規模を南し、欧州委員芸の指苓に基づいて自由化されてきたが、既存事業者であるフランス·テレコムは、自由化後も固定電話·携帯電話·ブロードバンドなどの市場分野で引続いて主要な地位を占めている。 独立の電気通信規制機関として1997年に設立されたARTは、これまでは政府に対する諮問機能を中心として、英国（オフテル）、ドイツ(Reg TP)に比較すると限定的な役割を果たしてきたが、EUの新たな指苓に準拠して、権限が強化される方向にある。 最近のフランス·テレコムの動向としては、他の欧州主要国の既存事業者と同様、1990年代後半のグローバル戦略の一環として生じた巨額の負債を清算するため、事業戦略の見直しに取組hでおり、2002年秋からは経営陣を刷新し、3カ年経営改善計画「Ambiton FT 2005」に基づいて財務体質の強化に努めている。 政府は従来、フランス·テレコムの株式の過半数保育義務を法律により確保してきたが、現在上呈中の法案により、このような義務は廃止され、同社の実質的な民営化の可能性が生ずることになった。以下、フランスのIT政策や規制の概要、並びに、主要キャリアや市場別の最近の動向について述べていくこととする。