国内有数の水揚げ高を誇る漁業基地の願い漁獲と加工、流通一体となった水産業の復旧復興に向けて

摘要

全国屈指の沖合.遠洋漁業の基地として栄え、湾内ではワカメやカキ、コンブなどの養殖も盛hに行われていた宮城県気仙沼漁港。気仙沼湾の入り口から約9kmの湾のI番奥に位置する魚市場を取り囲むように水産加工場をはじめ冷蔵施設、造船所などの水産関連施設ゃ商業施設が立ち並hでいました。「あの日、気仙沼漁業協同組合に所属する20隻弱の近海延繙漁船は、みな沖にいたので被害に遭わずにすみました」と教えてくれたのは、同組合参事の菅野眞さhです。しかし、漁港は壊滅的な被害を受けました。岸壁や市場を含め、地盤沈下が激しく、最大74cmも沈hだのです。震災後しばらくは気仙沼漁港には水揚げすることができなかったため、千葉県の铫子港に水揚げしていたといいます。カツォのシIズンを間近に控え、とにかく早く水揚げを再開したいという漁師ゃ買受人などの願いが実現したのは、平成23年6月28日のことでした。この日、鉄板を敷いてかさ上げされたI部の岸壁と市場で水揚げが始まつたのです。ですが、水産加工施設や冷凍冷蔵庫などの復旧はまだ追いつかなかつたため、水揚げは製氷工場の供給能力に応じたものとなり、鮮魚で出荷できるカツォがメインとなりました。