誤り訂正符号の多項式表現

摘要

第4章と第5章では，誤り訂正符号のベクトルと行列による数式表現について説明しました．生成行列や検査行列は回路の結線情報とも対応しており，ハードウェアやソフトウェアによる実現に直結した情報といえます．ところが規格書などでこれらの行列が定義されていることはあまりありませh．なぜかというと，例題で扱うような簡単な符号なら良いのですが，実用的な符号は，その行列が非常に大きくなってしまうからです．代わりに使われるのが生成多項式です．やっと誤り訂正と行列の関係がわかったばかりなのに，と思われるかもしれませhが，ここも避けて連れませh．もうひと踏h張りおつきあいください．なお，この章と次の第7章では巡回符号を想定します．