特許のこわい話：第13回〈最終回〉 特許権により模倣品を排除したが，特許権が無効になり損害賠償を請求された

摘要

私の会社（以下，「当社」という）の従業員が，回路基板に関する革新的な発明をしました．当社はこの発明の商品化をすすめると共に，競業他社が模倣品を販売することを阻止するため特許出願をしました．しばらくして当社は商品化に成功し，「商品A」という名称で販売を開始しました．商品Aは，従来では想像すらできなかった性能を発揮したことから，瞬く間に業界におけるトップシェアを獲得しました．そして，特許出願していた発明が特許登録されました（以下．「特許権X」という）．