ダイレクト·サンプリングFM SDRの製作 第12回 高チャネル·セパレーションFM復調回路の設計

摘要

前回は，位相と振幅を計算するハードウェア「CORDIC，COordinate Rotation Digital Computer」のふるまいと，FPGAへの実装方法を説明しました．今回は，CORDICが出力する位相出力を微分して，音声や音楽信号を再生するFM復調処理の方法を紹介します（図1）．FM復調器の周波数特性の平理性は，後段に続くステレオ復調器の動作に大きな影響を与えます．FMレシーバの復調では，送信機側でキャリアの周波数として変調した，オーディオ信号の振幅情報をI/Q信号から取り出します．I/Q信号から直接求められるのは位相ですが，これを時間で微分すると周波数，つまり振幅情報（もとのオーディオ信号）を得ることができます．I/Q信号から位相を求める方法（CORDICの動き）は前回説明しました．今回は微分の方法や注意点をみていきます．