アクリル酸、2008年世界需要は380万t～SAP堅調で前年並み維持一生産能力500万tに迫る／2009年需要は前年割れの公算大－

摘要

アクリル酸の2008年（暦年）世界需要は370～380万トンと前年並みを維持したもようだ。 秋以降の世界的な景気減速で全体の5割を占めるアクリル酸エステル向けは減少を余儀なくされたが、新興市場における夏場までの旺盛な需要、とりわけ堅調さを維持したSAP（高吸水性樹脂）向けなどが需要を下支えした。ただ2009年は上期の落ち込みが響き、年間需要が前年実績を下回る可能性が高い。 供給サイドをみると全体の生産能力が490万トンを超え、500万トン突破が間近となっている。 中国での増産ラッシュは一段落したが、今後は石化誘導品の多角化を図る中東やインドで新増設が増えそうだ。