化学メーカーにとっての減損会計～欧米で相次ぐ巨額損失処理（上）-米国基準によるのれhの減損適用も響く／日本も2005年度から－

摘要

欧米化学メーカーの間で巨額の損失処理が相次いでいる。 独デグサが5億ユーロ、米イーストマンが4億8，200万ドル、加メタネックスが1億7，000万ドル、独バイエルが22億ユーロ、仏ローデイアが5億4，500万ユーロー円換算額にしてざっと180～3，000億円の処理額が並ぶ。 これらはすべて固定資産の減損処理によるものだ。 ドイツに本社を置きながら米国会計基準を採用するデグサでは、今回の切り下げのうち無形固定資産の「のれh」（営業権）が半分を占める。欧米勢が迫られているこうした対応は、再来年度（2006年3月期）から減損会計がスタートする日本企業にとっても決して他人事ではない。