油圧シリンダーを保護するプラスチック製ガード<交換が簡単でリサイクル可能なシリンダ一ガード「BORG(ボーグ)」と建設機械におけるプラスチックの活用技術>

摘要

建設機械は「重機」とも呼ばれ、重く作られることによりその性能を発揮する。昨今では重機マニアと呼ばれる人々も多くいるとのことで、開発者として嬉しい限りである機械にも平成から令和の時代にかけて、省エネ性能や静粛性など、自動車と同様な性能が強く求められている。国土交通省ではNETIS (新技術情報提供システム^§w Technology Information System)を整備、運用し、有用な新技術として建設機械の省エネルギー対策、騒音対策などについて情報共有を行い、公共事業等におレゝてNETIS登録技術を有する設機械を積極的に活用することで性能向上を促している（写真1)。建設機械メーカーではプラスチック製部品を活用することによる環境性能の改善にも取り組hでおり、建設機械、特に油圧ショベル（ユンボ、パワーショべル、バックホウとも呼ばれる）は、狭い場所での作業を強いられることも多いことから、その形状が近 年、丸みを帯びたデザインに変化している。丸みのある三次曲面の形状を実現するには、プラスチック素材を活用することが有利であることは、自動車のバンパーなとど理屈はじである。一方、プラスチック製部品が活用されることによりデザィン性の自由度が高まり、見た目の「かっこよさ」も重視される流れが出てきている。筆者は今年（2019年）4月にドイツミュンヘンで開催された世界三大建設機械展示会の一つである「Bauma2019」を訪問し、調查、取材を行った。同展示会の中でも欧州の建設機械メーカーのデザインは、そのままSF映画に登場し そうなスタイリングを持つものまであり、欧州メ一カーのデザインへのこだわりと、建設機械へのブラスチックの積極的な活用を目の当たりにした写真2、写真3)。